C-31

整列!火力号令1234!

私は長いこと飲食店で働いています。接客も調理もするんですが、その調理中に事件が起きてしまいました。職場の厨房には4つコンロが並んでおり、左端のコンロが一番火力が強く、右端のコンロが一番火力が弱いコンロです。

業務用のコンロなので火力が一般家庭のそれとは違うことくらい分かっていたのにやってしまいました。

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普段の手順としてはまずチャッカマンで種火をつけるんですが、このところ種火をつけるところが調子が悪く、最近はコンロのところに直にチャッカマンを向けて火をつけていました。4つのコンロのどこから火をつけるのかは決まってませんが、私は最強火力の左端コンロから火をつけようとしました。

いつもは簡単にすぐ火がつくのですが、その日はなかなか火がつかず。なんでだろうと思い、オンボロコンロを覗き込むように顔を近づけてしまったんです。

厨房でのポケモンGOは禁止です

顔を近づけた次の瞬間、待ってましたと言わんばかりに火が「ボッ!」とつきました。反射的に顔を遠ざけたのですが、時すでに遅く。前髪が吹きあがる炎の餌食となり、チリチリになってしまいました。鼻先もちょっといかれたかもしれません。

そのとき私は前髪がぱっつんだったので、さらに短くなり従業員の仲間達に笑われてしまいました。燃えたところを触ればパラパラと髪が落ちていき、それを見るとさらに悲しくなり、恥ずかしくもなり。その日は仕事に集中できないぐらいでした。

顔を近づけた私が悪いんですが、段々とこの憎たらしいコンロが全部悪いような気がしてきました。悪意があるとしか思えません。わざわざ顔を近づけたときにあんな豪快に吹き上がるのは卑怯です。私はこの一件で、店長やオーナーにこのコンロの危険性を直訴しました。

直訴の方法ですが、「このコンロの下には火属性のポケモンがいて、おそらく今回の私の前髪を焼き払い、鼻先を焦がした当事者は炎の大きさから鑑みるに最強リザードンです」という方法は取ってません。

→同じ「チリチリ」でも、縮毛矯正やパーマで「チリチリ」にならないための記事はこちら

私が引導を渡しました張本人です

上記の方法は冗談ですが、ちゃんと危険性は訴えました。すると意外や意外。コンロを新調しようという話になったのです。「大事な従業員を命の危険に晒し続けるわけにはいかない」と、若干大げさなお言葉を閉店後のミーティングで頂戴したのです。ありがとう店長。前髪と鼻先を犠牲にした甲斐がありました。

この世に生まれてきた役目をぼちぼち終えるであろうこのオンボロコンロは、今までに色々な物を焼いて、煮て、蒸して、温めてきました。肉、魚、野菜。水を沸騰させたり、お酒や油に火を移したり。お店にとってはなくてはならない大事なコンロです。

ですが、彼の華麗で偉大な功績に最後の最後、真っ黒な汚点をつけることになってしまったのです。私を怒らしたらどうなるのかということを知り、彼はとても後悔していることでしょう。このことを後世に伝えて引退していただければと思います。私からは「長い間ご苦労様でした」この言葉を最後のはなむけとします。鼻先はきれいに治りました。フシギ鼻ダネダネ。

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