E-68

フランスで出会った女の子が

フランス地方在住の30代女性です。私は在宅の仕事をしており、近所の商店街でのお買い物や、幼稚園児である子供の送迎などを除いては、あまり外で長く時間を過ごすことがありません。子供と夫が夏休みを迎える8月だけは、少し涼しい山間地帯の休暇村などへ行って、のんびりするスタイルが多いので、こういった時にようやく「他の一般人たち」と長く触れ合うことがあります。

その年の夏もその流れで、山間のリゾート施設で家族とともに数日間の休暇を過ごしました。質素ながら食事が毎回出ますので、食堂へ行って他の皆さんと一緒に食べることになります。

スポンサーリンク


ソースやケチャップをもらおうとして苦戦していた子供を手伝おうとしたら、私の前にさっと手を出して「はい、どうぞ」と手助けをしてくれたお嬢さんがいました。年の頃、11歳くらいでしょうか。すらっと背が高く、スリムなアフリカ系の女の子でした。

チョコレート色の明るい肌に、ほんの少し色味が濃い同色のチリチリアフロヘアー。その髪の毛を二つに分けて、両方の側頭部、高い所でおだんごにしています。ストレートヘアの人ならツインテールになるのでしょうが、彼女は立派なアフロヘアー。ただ単に結んだだけなのですが、ふわりと丸くふくらんで、大きなお団子のように見えるのでした。

私がお礼を言う間もなく、その女の子は自分のお皿を持って行ってしまったのですが、夫や子供と食事中にふと気が付くと、すぐ近くのテーブルで私に背を向けてごはんを食べているのが見えたのです。その後ろ姿がちらちらと視界に入るうち、私の中には何となく不思議な印象がわいてきました。

彼女は何かに似ている…ごく身近にある存在なのだけれど、一体何だったっけ?

フランスでは「くまちゃん」が大量発生しています

食堂を後にしてから、ようやく私はその答えを見つけました。子供が肌身離さず持っている、クマのぬいぐるみなのです。私は近眼が強く、少しぼんやりとした見方をすれば、毛髪と肌の境界がぼやけて巨大なフワフワのくまちゃんがいる、という風に見えていたのでした。

その後、よく見ればこの女の子に限らず、幼児からティーンエイジャーにいたるまでおだんご頭の女性はよく見かけます。熱波が来て暑かったせいもあるのでしょうが、金髪ブロンドのクマちゃんや栗色のクマちゃん、映画キャラクター「テッド」生きうつしかと思えるような、スーパーぽっちゃり系のくまちゃん女子など、実に多く見かけました。

局地的に流行っていただけかもしれませんが、おだんご女子を見るたびに私の脳内では「おお、くまちゃん発見!」としか認識できなくなってしまったのです。日本の小さな女の子は、白いお肌に黒髪でお団子、というツートーンのケースが多かったのでこんな印象は全く抱かなかったのですが、こんな妙な発見は外国ならではかもしれません。

スポンサーリンク